現実逃避録

旅行とか趣味の記録

【カンボジア】シェムリアップ市街観光とトンレ・サップ湖クルーズ

前回→https://wprefrom.hatenablog.com/entry/2019/12/12/011856

・11/11(続き) シェムリアップ

2, 3時間ほどホテルで仮眠をとった後はホテルから徒歩圏内のパブ・ストリートへ。神秘的な雰囲気のアンコール遺跡群とは打って変わってお祭り騒ぎのパリピ空間がそこには広がっています。渋谷センター街とか比じゃないくらいカオスで騒がしいです。

盗難などは常識的な範囲で気をつけていれば大丈夫だと思いますが、ヘンなお店…というか率直に言えば風俗の勧誘が結構ありました。小慣れた日本語で客引きしてきます。

この写真はまだパブ・ストリートではないですが、前日同様何かのイベントでもやっていたのか地元民で非常に賑わっていました。ちなみに画像では伝わりませんが物凄い爆音の音楽が流れています。

パブ・ストリートに入ると外国人観光客が目立つようになってきます。

ホーチミン(→https://wprefrom.hatenablog.com/entry/2019/12/12/010450)でも感じましたが、夜遅くまで飲めや踊れやのどんちゃん騒ぎはこれらの国の経済が段々と豊かになり発展してきていることの証左なのでしょうか。自分は日本のバブルの頃を知りませんが、(高度成長期の日本ほどではないかもしれないにしても)数世代遅れで同じことが繰り返されている、そんな気がします。

さてそんな中でとったカンボジアのディナーがこちら。

食事の際にもカンボジアのアンコールビールを飲んだのですが、もう少し酒が飲みたいという友人と共にハシゴし、「ザ・レッド・ピアノ」というお店へ。

この店、なんでもかのアンジェリーナ・ジョリーが『トゥーム・レイダー』ロケ時に通ってたとかで、彼女に因んだカクテルを飲むことができます。ちなみにですが、ジョリーはそれ以外にも何かとカンボジアに思い入れがあるのか、養子のうちの1人はカンボジア人の子供であり、自身の監督作品としてクメール・ルージュに関する実話に基づく映画『最初に父が殺された』を制作しています。

友人はこれを注文してましたが、自分は下戸でアンコールビールだけで十分過ぎるほど酔ってたので、パリ(→https://wprefrom.hatenablog.com/entry/2019/11/03/164136)で吐いた反省を踏まえスプライトにしておきました。

ナイトマーケット近辺。ここを歩いていると、風俗の勧誘らしい現地人の男がめちゃめちゃ卑猥な日本語を連呼しながらポルノ写真を表示したスマホを見せてきたので「ヤバそうな奴が絡んで来たなー……」と思いとっさに自分がとった選択肢が「中国人のフリで日本語分からないアピール」。大学の第二外国語で中国語やってたのでイケるかなと思ったんですけど、相手はめちゃめちゃ苦笑してたので多分余裕でバレてますね(それはそう)。ただそれ以上絡んでくることはなかったです。

ナイトマーケットでは各種の土産を買うことが出来ますが、ホーチミンベンタイン市場と同様に値交渉が必要です。ただきちんと値切ればシェムリアップ国際空港の売店よりは良い値段で同じ物を入手できます。

例えば下のようなカンボジアの風景をキャンバスに描いた絵が結構色々売ってたので「部屋に飾ったらちょっとお洒落になりそう」と思って買ったんですが、値交渉の末に8ドルで買ったところほぼ同じ絵が空港では25ドルでした。空港では多分値切れない(値札がついている)のでこちらの方が大分お得になります。

(※この写真は自室に飾ったのを撮ったものです)

・11/12 ベトナム航空 シェムリアップホーチミン(タンソンニャット)

実質的な滞在最終日ですが、フライトは夜なのでそれまで市街地とトンレ・サップ湖を観光しました。トンレ・サップというとカンボジアのみならず東南アジアで最大の湖で、その面積は実に2700km^2、琵琶湖の約4倍あります。それだけではなくこの湖には、水上に足場を組んでその上の家で暮らす水上村が存在しており、マングローブ林と併せて観光の対象となっているのです。が、「ボッタクられる」という悪名が高いスポットでもあります。

プノン・クーレンやベンメリア宮殿に行く選択肢もあったので迷いましたが、距離的にそれらを選ぶと市街地を観て回る時間はなさそうだし、多少ボッタクられるのも経験のうちだろう…ということで湖をチョイス。前日の夜のうちに午後のツアーを予約するようホテルのフロントに頼んでおいたところ、時間になったらホテルまで迎えに来てくれるとのことでした。料金は18ドル、追加5ドルで小舟に乗ってマングローブ林まで入れるシステムです。

前日は4時半から出かけていたため食べられなかったホテルの朝食。

午前中は近くの市街地を適当に観て回ることに。

シェムリアップ市街地では比較的大きな交差点でも信号がないことがほとんどです。タイミングを見計って渡る必要があります。

王族の別荘らしいです。中には入れません。

王家の別荘前にある公園

その公園には寺院もあります。1ドルで入れますが、ホーチミンで行ったヤックラム寺同様完全に地元民スポットって感じ。

さて、次はラッキーモール(Lucky Mall)という名前のスーパーマーケットへ。上述の公園から徒歩圏にあります。

ここまで見てきたマーケットとはガラリと雰囲気が違い、非常に綺麗で機器などの設備も充実しています。プレステの専門店まで入ってました。

値切ることはできませんが、飲食物のお土産に関してはよく分からないマーケットで買うよりもここの方が良いと思われます。スパイス、ドライフルーツ、お菓子など、カンボジア産と表示されていてかつお土産っぽい装丁になっているものが結構揃っていました。自分はここでアモックと胡椒をお土産用に、その場で食べる用に現地製品っぽいアイスクリームを購入。アイスの味は日本で100円で売ってもまあ良いかなって感じです。

買い物の後は昼食。湖畔の街ですから、できるだけ伝統的な土着の料理を食べようとするとやはり淡水魚になります。左奥はプラホックと呼ばれる魚を発酵させたペースト状調味料で魚を味付けしたものです。見た目も結構インパクトありますが味やにおいもかなりクセがあるのでエスニックが好きとかローカル伝統料理へのチャレンジ精神が旺盛な方にのみお勧めします。右奥は再びのフィッシュアモック。

少しだけ時間に余裕があったのでオールド・マーケットを覗きました。

中はこんな感じ。肉など食材を売る一角もありましたが、マジで普通に肉にハエたかりまくってて衛生のエの字もありませんでした。さっきの立派なスーパーとは天地の差があります。

さて言われた時間の少し前にホテルに戻りクルーズの迎えを待機していましたが、時間になっても来ません。ベトナムで一向にバスが来ないのを経験しましたので「まあこんなもんなのかな」と思って待ってましたが、何と実はホテル側のミスで予約が入っていなかったと。マジかと思いましたが、既にホテルに払った乗合クルーズ用のお金で本来はもうちょっと高い個人手配の船を取ってくれ、これまでと同じトゥクトゥクドライバーが湖まで連れて行ってくれることに。

すると船着場に着く前にドライバーがトゥクトゥクを停めてこんなことを言います。

「船を仕切る人は『貧しい水上生活の人のために』とか言って何か買えとかチップを払えとか言ってくるが、実際は彼らが懐に入れてしまい、水上生活者にはお金が落ちないので料金以外に追加で何かお金を出す必要は一切ない」

ははあ、日本でググったときに「ボッタクられる」という情報は結構目にしたが、そういう事情があるんだな、と。あくまでこのドライバーがそう言ってるだけでしたが、確かにいかにもありそうな話です。

水の色はこの通りお世辞にも綺麗とは言えません。

その"船を仕切る人"らしきおじさんが現れていざ出航。ちなみにこれまで遺跡の内部とかにはついて来なかったドライバーがここでは船まで同行してきました。正確な意図は不明ですが、彼も写真撮ったりしてたので普通に観光だったのかも。

おじさんは水上の景色を色々指差しては解説を入れてくれます。どうも水上生活者の多くはベトナム系やイスラーム教徒のようでした。要は民族的あるいは宗教的なマイノリティというわけです。別に「差別されてる」とは一言も言ってませんでしたが、こうして不便な湖の上に住んでるわけですから、社会の闇みたいなのを感じざるを得ません。

寺院や店などもちゃんと存在しています。

マングローブ林の中まで行くには小舟に乗り換える必要がありますが、ここで「乗るなら20ドル」。出た! これこそがトンレ・サップ湖に想定していたイベントです。色々あって18ドルになってるとはいえ本来であればここに来るまでに30ドルくらいかかるわけで、そこから更に「20ドル」とはかなり強気です。

ただ、「20ドルもするのは流石に厳しい。10ドルなら考える」と言ってごねると10ドルになりました。ここでも値交渉制度が存在しているようです。

というわけで小舟に乗り込んでマングローブ林の中を進みます。水上村の方と思われる女性が2人、前と後ろに乗って漕いでくれました。ちなみにライフジャケットは上の写真の通り有りますがかなり頼りない質感なので落ちないように気をつけましょう。というか、この水の中に落ちたら溺れなくても色々やばいことになりそうですけど。

ちなみに最初に現れたおじさんはこの小舟の時間を「3〜40分」と言ってましたが、実際には20分も無かったと思います。小舟の発着所から見えるマングローブ林の景色とそこまで大差のある光景が出てくるわけでもないので、料金に納得行かないなら無理に課金しなくてもいいかも。

ちなみに小舟が発着所に戻ってきた後には更に「漕いでくれた2人に5ドルくらいずつチップをくれ」と言ってきました。ああドライバーが言ってたのはこのことか。と合点が行ったのですが、揉めるのもめんどいのでちょっとだけ出すことに。

ただ旅も最終盤というだけあって、そのとき自分たちの手元には2人あわせて現金が2ドルと数千リエルしか有りませんでした。否、厳密には僕のパスポートケースにもう少しドルがあったんですが、それを引っ張り出してまでカモられるのもおかしな話です。2ドルしかないのを見せると渋々1ドルずつで合意してくれましたが、エンジン船で解説とかしてくれた時にはやたらテンション高かったおじさんが露骨に不機嫌そうな顔してました。やっぱりドライバーの言った通り彼女たちのためとか言って結局入るのはそっちの懐なんでしょう。

ちなみに小舟の発着所では大量のワニが飼育されてます。

トンレ・サップ湖からホテルに戻って預けていた荷物を回収し、すぐにシェムリアップ空港へトゥクトゥクで向かいました。空港のレストランで取ったカンボジア最後の食事がこちら。

22時頃にタンソンニャット国際空港に到着。かなりの疲労感もあり、空港の出発ロビーにある仮眠用の長椅子でそれこそ意識を失うかのように寝てました。

・11/13 ベトナム航空 ホーチミン(タンソンニャット)→成田

飛行機乗ってるだけなので特筆すべきことはないですが、機内食はこんな感じ。

日本時間で13時半頃に成田に到着。

ちなみにですが、帰国翌日に腹を壊しました。海外旅行保険付けてて良かったです。