現実逃避録

旅行とか趣味の記録

【UAE】ダウンタウンドバイの夜 + はじめての陸路越境

前回(アブダビ編)→https://wprefrom.hatenablog.com/entry/2020/01/12/175455

・12/24(続き) ドバイ→UAEオマーン国

ドバイのアル・グバイバ行きの長距離バスでアブダビを14:30に出たのち、終点の少し前のアル・ジャフィリヤ駅で降りてメトロに乗り換え。マスカット行きの夜行バスは22時半集合なので、それまでブルジュ・ハリファのあるダウンタウンドバイへ行くことに。アル・ジャフィリヤ駅から南へ戻ること4駅で最寄駅「ブルジュ・ハリファ/ドバイ・モール駅」に着きます。

ドバイ・モールはブルジュ・ハリファのすぐ横にある超巨大ショッピングモールで、駅に直結しています。

外から見るとこんな感じ。左手奥に見える渡り廊下が駅に直結している通路です。

外からブルジュ・ハリファを見上げる。ちなみに展望台への入り口はドバイ・モールの地下にあり、外から直接ブルジュ・ハリファに向かっても登れませんので注意。この地上124・125階が「At the Top」という展望台、そのさらに上の148階に「At the Top SKY」という展望台があります。

 

ドバイ・モールの「LG階」と表示されている地下階に入り口があります。登るつもりで来たんですが、12月24日だからかも知れませんが予約客でいっぱいとのこと。1万数千円する「At the top SKY」なら空いてましたが、流石に高すぎるのでこの日登るのは諦め、その場ですぐ12/28(この旅行の実質最終日)の昼前のオンライン予約を取っておきました。

ただ折角ここまでは来たので夜のダウンタウンドバイを楽しむことに。ドバイ・モールの駅と反対側にあるドバイ・ファウンテンでは30分に1回、約3分くらいの噴水ショーが実施されています。音楽やブルジュ・ハリファのイルミネーションも伴っていて非常に美しい。圧倒的な財力を感じます。

こちらはドバイ・ファウンテンのモールと反対側に建つオペラハウス。

スーク・アル・バハール。

食事はドバイ・モールの中に戻ってフードコートのイラン料理点でビリヤニを注文。左側の白いのはヨーグルトに野菜が入ったサラダです。

さてダウンタウンドバイを後にし、夜行バスに乗る前にキャンセルされたホテルに返金交渉に向かいます。ユニオン駅からしばらく歩いたデイラ地区(Deira)の一角なのですが、先ほどまでいた煌びやかでセレブ感に溢れた空間から一変し、ホーチミンシェムリアップでも目にしたようなアジアの場末の雰囲気を漂わせてきます。取るときには大して考えてなかったけど、まあそりゃドバイみたいな高級観光都市において安宿なのには相応の理由があるわな……。

歩道一面に散らばる風俗と思しき宣伝カード。これが散らばった夜道の上を何食わぬ顔でアバヤを被った女性が歩くというギャップある光景が非常に印象深かったです。どんな教えや文化があろうとも、人が暮らす場所である限り人の業は必ずそこにあるということなのでしょう……。

で、肝心のホテルからは「我々もまだAgoda(宿泊予約に利用した仲介業者)から金を貰っていない。Agodaに連絡してくれ」と言われたのでその通りにすることに。テキトーなこと言って誤魔化されてるのか? と疑いもしましたが、結果的にはそれでちゃんと返金されました。

さて用事も住んだところで初日にチケットを買いにきたアブ・ヘイル駅に向かい、いよいよマスカット行きの夜行バスで人生初の陸路越境へ旅立ちます。

バス搭乗時にはチケットとパスポートの提示を求められます。車内にトイレはないので、乗る前に駅のトイレに行っておきましょう。 ちなみにこのバス、時刻表だと6時間20分くらいでマスカットのバスターミナルに着くとされていますが結果から言いますと8~9時間はかかるもんだと思っといた方がいいです。また、バスの車内では氏名・国籍・パスポート番号を記入する紙が回されます。

・12/25 UAEオマーン国境→マスカット

出入国の施設は写真NGだったので基本文章のみになります。

アブ・ヘイルを出て2~3時間くらいでハッタ(Hatta, حتا)の国境の事務所に到着。ここでバスを降り、出国手続きに入ります。UAEから陸路で周辺国に向けて出国する場合、35Dh(約1050円)の出国税を支払う必要があります。なのでまず出国税を払う窓口(確か向かって左側)に並び、その領収書のようなものを持って出国スタンプの列(右側の窓口)に並びます。まあ乗客全員同じことをするので周りの人に合わせれば問題ありません。ちなみに出国税の支払いはクレジットカードに対応しています。

でそれが終わったらバスに乗り込み5~10分ほど走り、今度はオマーン側で荷物検査を受けます。何故か吹きさらしの屋外でやるので砂漠の夜は冷えることもあってかなり寒いです。道路脇に無造作に置かれた机の上に荷物を置き、自分の番になったら開けて中身を見せます。係員によるのかもしれませんが結構雑で、チラッと見て終わり。事前にググった情報だと麻薬犬が出てくるという話もありましたが、そんな展開はありませんでした。

バスに戻ってさらにしばらく走り、オマーンの入国審査の事務所へ。何故荷物検査をここでやらないのかは謎。ここで書類を渡されるので氏名やパスポート番号、ビザの種類などを記入。

で、オマーンのビザは本来6000円程度かかるのですが、「ドバイ国際空港UAEに入国している」「特定の国籍である(日本含)」の2条件を満たしている場合、ドバイ首長国アラブ首長国連邦を構成する首長国の1つ)とオマーン国の協定に従って無料で「Type 21A」というビザが適用されます。事前にググった情報では「入国審査官がこの制度を知らない場合がある」「結局金を取られる可能性がある」といった声がありましたが、結果としては入国審査官は普通にこの事実を認識してて特にこちらが主張しなくても「はいあんた無料ね」みたいな感じでした。しかもビザ申請時には何日間滞在するか申告が必要とのことなのですが、別に申請より短い分には問題にならないので「上限いっぱいにしときます」と何日いるのか尋ねもせず1ヶ月後くらいの日付を記入してくれました。

そこからさらに走ること数時間、朝7時過ぎくらいにマスカットのアザイバ(Azaiba, Athaibaと書かれている場合もあり)にあるバスターミナルに到着。

 

ネット上にはバスターミナルはルイ(Ruwi)にあるという記述が多いですがこれは古い情報で、現在はこのアザイバに拠点が移っています。ルイのバスターミナルもまだありますが、そちらはマスカット市内バスのみ発着していてドバイ便を初めサラーラ便などの長距離バスは全てこのアザイバ発着となっています。かの『地球の歩き方』の最新版(2018~19年版)ですらこの情報は更新されていないのですが、ルイとアザイバは20km以上も離れている全然違う場所なので、ムワサラットを利用してマスカットへ行こうと考えている人は勘違いしないよう注意です。

ちなみにアザイバのバスターミナルの前はこんな感じ。

で、問題なのはUAE領内でオマーンの通貨(オマーン・リヤル)を両替してこなかったのでこの時点ではSIMも無ければ現金もないという状態。それで朝7時台にこんな周りに何もなさそうな幹線道路沿いに放り出されて、「え…どうすればいいのこっから…」と途方に暮れましたが、ここから今回の旅行の中でも個人的に最も面白く印象深かった一日が幕を開けることになります。