現実逃避録

旅行とか趣味の記録

【カンボジア】4時半起きで巡るアンコール遺跡群 その1

前回の記事はこちら→https://wprefrom.hatenablog.com/entry/2019/12/12/010450

 

・11/10 ベトナム航空 ホーチミン市(タンソンニャット)→シェムリアップ

ホーチミンからシェムリアップまでのフライトは僅か1時間程度で、体感的には羽田-八丈島(→https://wprefrom.hatenablog.com/entry/2019/10/20/020416)と同じくらい。ベトナムカンボジアの間には時差はないので、現地時間にして20:20くらいに到着しました。

シェムリアップ国際空港で飛行機から降りるとこんな感じです。伝統的っぽいデザインで非常に美しく、清潔感もあります。

内装もとても綺麗。到着して入国審査を行う前のロビーですが、この顔の像に向かって右手にはアライバルビザの申請場所、左手には入国審査に並ぶ場所があります。

カンボジアにはリエルという自国の通貨がありますが、米ドルがそのままほぼどこでも使えるので米ドルを持っているなら両替の必要はありません。ただし、流通しているのは紙幣だけなので1ドル未満のお釣りはリエル紙幣になって返ってきます。

空港から出るとホテルが手配してくれたトゥクトゥクドライバーの方が迎えてくれました。自分は今回が東南アジアデビューだったのですが、タイやミャンマーの経験がある同行した友人によればこのトゥクトゥクはかなり上質だそうです。

空港からシェムリアップの市街地へはこれに乗って大体30分くらいでした。始めこそ道路も空いていて長閑でかなり快適でしたが、中心部に近づくほど交通量も増えてきて結構賑やかになってきます。何かのイベントをやっていたらしく、ホーチミンに負けず劣らず爆音の音楽と眩しい照明を使っていました。

宿に着くと2泊の滞在中の予定を聞かれました。とりあえず翌日は1日アンコールの遺跡群を回ろうかと漠然と考えていたんですが、どうも4:30に起きればアンコール・ワットで日の出を拝めるらしいです。荷物を背負って1日ホーチミンを回っていた後に4:30起きか、と躊躇いましたが、その次の朝は雨の予報だったので日の出を拝むなら明日だと。朝日ではなく夕陽を取る選択肢も有ったのでとりあえずご飯食べてくるから考えておくと言って保留にしましたが、結局色々考えた結果4:30起きを取ることに。

宿近くのレストランで注文したフィッシュ・アモック。カンボジアが擁する東南アジア最大の湖・トンレサップで獲れた淡水魚をアモックというスパイスでスープにしたクメール料理です。

このあと宿に戻ってシャワーを浴びたのですが、シャワーから出ると酒が入ってたこともあって友人が完璧に寝落ちており全く起きる気配が無かったので、結局彼は風呂にも入れずiPhoneを充電することもなく4:30を迎えることに……

・11/11 シェムリアップ

4時過ぎにアラームで起き、友人を叩き起こして支度をします。外に出ると昨日と同じドライバーが既に待機していました。ひょっとしてずっと同じ人なのか? と思いましたが、この予感は的中することになります。

まずアンコールの遺跡群に行くにはチケットを買う必要があり、これは遺跡のそばではなく市街地にあります。今回の我々のように現地の人に連れ回ってもらうなら問題ないかと思いますが、レンタルサイクルなど何らかの方法で自分で動く場合は注意が必要です。

ただ我々のようにトゥクトゥクに乗る場合、チケット的にはどこに行ってどっち向きに道を進んだり何回か周回しても大丈夫だったとしても、ドライバーがサービス上ある一定のエリアとルートしか許容しない(またはそうでない場合追加料金を取る)というパターンが有り得るので事前によくコミュニケーションを取ることが肝要です。我々はそこらへんよく分からないまま出発してしまったので現地で「え、そういう仕様なの」と気づく展開が多くありました。

ともあれ、結果を先に述べると

チケット販売所→アンコール・ワット(朝食を含む)→プノン・バケン→アンコール・トム→タ・ケウの南側にあるレストランで昼食→タ・プローム→バンテアイ・クデイ→スラ・スラン→市街地にあるホテルへ戻る

というルートで回りましたが、後から記憶を元にチケット販売所からスラ・スランまでのルートを再現した地図がこちらになります。道が途切れている箇所は西側から遺跡に入って東側で再度乗せてもらったことを意味しています。

チケットセンターはこんな感じ。まだ朝5時になるかならないかなのにこの観光客の数です。チケットは1日用だと37ドル(約4000円)。物価や宿泊費に比べてかなり強気な価格設定ですが、そこを気にしたらアンコール遺跡を拝むことはできません。なおチケット発券時には国籍を聞かれ、顔写真を撮られます。

薄ら空が明るくなってきた頃、アンコール・ワットに到着。とはいえ照明らしい照明が全然ないので、まるでよく分からないままとりあえず観光客の波に乗って歩きます。

四角い池を前に、明るみ始める空とアンコール・ワット。11月は既に乾季なので、そのせいか池の水はやや少なかったです。もっと綺麗に逆さアンコール・ワットを見たいなら雨季の方がもしかすると良いかも。

この写真を見ると「早朝に起きてまで日の出見にきて結局曇っとるやないかい」という感じがしますが、実は一瞬だけ雲の切れ目から太陽の光線が神々しくアンコール・ワットに降り注ぐところを見ることができました。ただしマジで一瞬すぎて写真には残っていません。 

陽が登り始めると早いものであっという間に普通の朝の明るさに。アンコール・ワットの内部へと入っていく手前で撮った一枚です。

こちらはワット内部の「十字回廊」にある沐浴池跡。

遺跡ではありますが現役の寺院としても機能しているようで、地元民と思しい参拝者の方も訪れています。

かなり巨大な石造りの建造物ではあるのですが、このように細部までレリーフが彫り込まれており、どこを見ても本当に芸が細かいです。

カンボジア国旗にも描かれているアンコール・ワットの中央祠堂です。普通はここも登れるらしいのですが、神聖な行事を行う日にはここには入れないらしく、運悪くその日に当たっていたので下から見るだけでした。

所々にこうやって絶妙な配置で石が積んであります。これを積むことによって精神統一の修行をしている……のかは分かりませんが、恐らくは重要な意味があって置かれているものだと推測されるので誤って崩したりしないよう足元にご注意下さい。

明るくなったところでもう一度このアングル。

一通りアンコール・ワットを見れたところで朝食をとります。観光地価格にはなってしまいますが、堀の内側、寺院のすぐ近くにレストランがあります。上の写真でいうと90度左を向いた方向になります。

インディカ米に甘辛い感じに味付けされた鶏。右下の調味料はめちゃしょっぱいレモン+胡椒のソースみたいなものでした。

ちなみにお手洗いもこのレストランの近くにあります。が、日本の感覚からすれば相当汚いのでそのつもりで……水洗レバーなどはなく手桶で便器に水を入れて流すスタイルで、和式(日本じゃないので正しい表現かは分からないが)です。全部個室なので男女の区別はありません。なお1000リエル(約30円)とられます。後で述べるタ・ケウ近くのトイレの方が段違いに綺麗でしかも無料ですので、余裕がある人は無理にここでしなくても良いかと思います。

いかんせん起床が4:30なのでこの時点でもまだ8時台とかだったと思います。エクストリーム朝活かよ。

アンコール・ワットを後にし、トゥクトゥクドライバーと合流した我々は次にプノン・バケン(Phnom Bakeng)に向かいました。ここは夕陽の名所として知られる場所ですが、位置的にワットとトムの間にあるため夕方に来ようと思うとドライバーに2周目を頼まねばならず、また夕方も曇りの予報だったこと、およびプノン・バケンには1度に300人しか入場できないという制限があるためもし夕方行くとしたら早めに着いて置く必要がある……などの制約もあって夕陽は抜きにして純粋にプノン・バケンそのものを見ることにしました。

ちなみにさらっと書いてますが実際にはこの段落の内容を把握・決断するためにドライバーとまあまあ揉め(というよりは単純に意思疎通がスムーズでなかった)てます。

プノン・バケンでは材木などで建造物を補強している箇所が多く見られます。どうも300人しか入れないというのも遺跡の保全に関係しているような感じでした。

プノン・バケンは小高い山の上にあるため見晴らしが良いです。

記事が長くなるので一旦ここで区切らせていただきますが、次の記事ではアンコール・トム、タ・プローム、バンテアイ・クデイについて書いていきたいと思います。